40代軽度知的障害者のつぶやきブログ

このブログは自分だけのブログとして始めましたが、公開することで少しでも同じような方の役に立てればと恥を覚悟で公開することにしました。このブログが同じような障害をもつ人の何らかの役に立ちますように。

住む場所を失う経験


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私は昔住む場所をなくしたことがある。




仕事が思うように出来ず収入が減り、家賃が払えなくなった為だった。




住んでいたアパートを出てしばらくの間昼は公園や図書館、夜はネットカフェやファミレスで過ごした。




何とか周りの人の応援もあり、私は寮のある派遣会社に勤めることが出来た。




ただ、派遣会社も所詮使い捨てで、やっと仕事も覚えて慣れてきても、すぐに生産量が減ったとかでクビになる。




次の職場を紹介されても仕事がハ-ドだったり時間が長かったりで体を壊し、結局辞めることになる。




そのたびに貯めたお金で1ヶ月ぐらい安いホテルに泊まって体を休めた。



そして体調が良くなってきたら次の仕事を探すを繰り返していた。




だけど一度だけ、時期が悪くて次の仕事がみつからない時があった。




その時はお金が無くなってくるとホテルではなく、ファミレスで泊まった。




ファミレスで、ドリンクバ-で朝まで過ごした。




うっかり寝てしまうと店員に起こされた。




昼間は公園やデパートのベンチでウトウトしながら過ごした。




やがてお金が苦しくなり、仕方なく夜もファミレスをあきらめて外で過ごすことにした。




出来るだけ、人通りの多い駅の近くのベンチで過ごした。




普段は分からないけど、ひとりで外で過ごすのは本当に怖かった。




もし寝ている時に持っている荷物を盗まれたり、いきなり暴力を振るわれる可能性もある。




いかに建物の中が安全で安心出来る場所だったのか、この時に凄く実感した。




駅の近くの交番が見える所にベンチがあり、なるべくそこで過ごした。




二週間ぐらいその状態で過ごしたあと、幸い次の派遣先が見つかり、すぐに寮に入ることが出来た。




ホ-ムレスの人達はあの過酷な環境で長く暮らしている。




やむを得ない事情でそうなった人やその生活をあえて選んだ人もいるかも知れない。





私にとって、あの時の寝られない辛さや外で一晩過ごす恐怖はそうせざる負えない人達のことを知るとてもいい体験になったと思う。




そう言えば、最初にホ-ムレスになった時出会ったおじさんがいた。




その人は何週間か前に住む所を無くしていろんな場所を転々としていた。



私に日中過ごせる場所とか寝ても起こされない所とか教えてくれた。





その人とは連絡も取れなくなり、それっきりになってしまったけど、あの後何とか住む所を見つけて元気でいてほしい。




そう願っている。